MS9 新メンバー環境構築ガイド【必須編】
MS9 新メンバー環境構築ガイド【必須編】
対象 macOS: macOS Sequoia(15)以降 最終更新: 2026-04-01 想定読者: エムズナインに入社したばかりの新メンバー(Mac初心者OK) 所要時間: 約2〜3時間
はじめに
この記事は、エムズナイン株式会社(MS9)の新メンバーが MacBook を受け取ってから開発を始められるまで の環境構築をガイドします。
上から順番に進めるだけで、必要な設定がすべて完了します。
5つの Phase に分かれています:
| Phase | 内容 | 所要時間目安 |
|---|---|---|
| Phase 1 | macOS 基本設定 | 30分 |
| Phase 2 | 開発ツールのインストール | 45分 |
| Phase 3 | MS9 固有のセットアップ | 30分 |
| Phase 4 | ユーザー辞書セットアップ | 15分 |
| Phase 5 | 完了確認 | 10分 |
並行作業について:
Phase 1〜2 は、管理者(あなたの上長やセットアップ担当者)の作業を待たずに始められます。Phase 3 に入るタイミングで 1Password の招待 が必要になるので、そこが合流ポイントです。
あなた: Phase 1(macOS設定)→ Phase 2(開発ツール)→ ★ここで合流 → Phase 3〜5
管理者: アカウント作成 → Slack/GitHub/1Password招待 ──────→ ★
この記事で手に入る環境:
ツール 役割 Rectangle ウィンドウを画面の左右にきれいに並べるツール Raycast Spotlight の強化版ランチャー Homebrew Mac 用パッケージマネージャー(ソフトの一括管理) GitHub CLI GitHub をターミナルから操作するツール cmux Claude Code 統合ターミナル Cursor AI を内蔵したコードエディタ Claude Code ターミナルで動く AI コーディングエージェント Typeless AI 音声入力ツール Dia AI を内蔵したブラウザ
Phase 1: macOS 基本設定
まずは Mac を快適に使うための基本設定です。スマートフォンと似た感覚で操作できるようにします。
macOS をアップデートする
最初に OS を最新バージョンにしましょう。
- → システム設定(System Settings)→「一般(General)」→「ソフトウェアアップデート(Software Update)」
- アップデートがあれば「今すぐアップデート」をクリック
- インストール完了後、Mac が再起動する
アップデートには 30分〜1時間ほどかかる場合があります。その間に次の設定項目を読み進めておきましょう。
A. トラックパッド設定
設定画面の開き方: → システム設定(System Settings)→「トラックパッド(Trackpad)」
A1. タップでクリックを有効にする
何が変わる? トラックパッドを「グッと押し込む」代わりに、スマホのように 軽くトンと触れるだけ でクリックできます。
設定手順:
- → システム設定 → トラックパッド(Trackpad)
- 「ポイントとクリック(Point & Click)」タブを選ぶ
- 「タップでクリック(Tap to click)」を ON
- なぜ?: 押し込む力が不要になり、指の疲労が大幅に軽減される
A2. トラッキング速度を上げる
何が変わる? 指を動かしたときにカーソルが速く動きます。少ない指の動きで画面の端まで届くように。
設定手順:
- → システム設定 → トラックパッド
- 「ポイントとクリック」タブ
- 「軌跡の速さ(Tracking speed)」を 右方向(速い側) にドラッグ
- 推奨値: 右から2〜3目盛り。最初は速すぎると感じても、1〜2日で慣れる
A3. 副ボタンクリック(右クリック)を設定する
何が変わる? Windows の「右クリック」に相当する操作方法を選べます。
設定手順:
- → システム設定 → トラックパッド
- 「ポイントとクリック」タブ
- 「副ボタンのクリック(Secondary click)」→「2本指でクリックまたはタップ」(推奨)
A4. ナチュラルスクロールの方向を確認する
何が変わる? スクロール方向が変わります。ON だとスマホと同じ方向、OFF だと Windows マウスホイールと同じ方向。
設定手順:
- → システム設定 → トラックパッド
- 「スクロールとズーム(Scroll & Zoom)」タブ
- 「ナチュラルなスクロール(Natural scrolling)」の ON/OFF をお好みで
A5. 3本指ドラッグを有効にする ★隠れた神設定
何が変わる? ファイルやウィンドウを移動するとき、クリックしたまま(押し込んだまま)ドラッグする代わりに、3本指でなぞるだけ でドラッグできます。
設定手順:
- → システム設定 → アクセシビリティ(Accessibility)
- 「ポインタコントロール(Pointer Control)」
- 「トラックパッドオプション(Trackpad Options)」
- 「ドラッグにトラックパッドを使用(Use trackpad for dragging)」→ ON
- 「ドラッグ方法(Dragging style)」→「3本指のドラッグ(Three-Finger Drag)」
- なぜ?: Apple が「アクセシビリティ設定」に隠しているため知らない人が多い。一度使うと戻れなくなるほど便利
- 注意: この設定で、Mission Control 等の3本指ジェスチャーが4本指に自動変更される
B. キーボード設定
設定画面の開き方: → システム設定 → キーボード(Keyboard)
B1. キーリピート速度を「速い」にする
何が変わる? キーを押し続けたときに文字が連続入力される速さが変わります。
設定手順:
- → システム設定 → キーボード
- 「キーのリピート速度(Key repeat rate)」→ 一番右(Fast)
B2. リピート開始までの待ち時間を「短い」にする
何が変わる? キーを押してから連続入力が始まるまでの待ち時間が変わります。
設定手順:
- → システム設定 → キーボード
- 「リピート入力認識までの時間(Delay until repeat)」→ 一番右(Short)
B3. press-and-hold を無効にする
何が変わる? キーを長押ししたときにアクセント文字(é, ü)の選択が出なくなり、代わりに 文字が連続入力 されます。B1/B2 の設定が活きるようになります。
ターミナルの開き方: ⌘ + Space →「ターミナル」と入力 → Enter
defaults write NSGlobalDomain ApplePressAndHoldEnabled -bool false
実行後、Mac を再起動 すると反映されます。再起動後、B1/B2 で設定した速度が正しく効いていることを確認してください。
- 重要(Sequoia): macOS Sequoia では、この設定を反映するために 再起動が必須 です。アプリの再起動だけでは不十分な場合があります
B4. Caps Lock を Control にリマップする
何が変わる? ほとんど使わない Caps Lock キーが、よく使う Control キーに変わります。ターミナル操作が格段に楽になります。
設定手順:
- → システム設定 → キーボード
- 「キーボードショートカット…」→「修飾キー(Modifier Keys)」
- 「Caps Lock キー」→「^ Control」に変更
- なぜ?: Control はターミナルやエディタで頻繁に使うが、デフォルト位置は押しにくい。Caps Lock(Aキーの隣)は小指で自然に押せる
C. システム基本設定
C1. Dock を左配置 + 自動非表示にする
何が変わる? Dock(画面下部のアプリアイコンのバー)が左に移動し、普段は隠れて画面が広くなります。
設定手順:
- → システム設定 →「デスクトップと Dock(Desktop & Dock)」
- Dock のサイズ: スライダーを 左(小さめ) に
- 画面上の位置: 「左(Left)」
- Dock を自動的に表示/非表示: ON
- 最近使ったアプリケーションを Dock に表示: OFF
- なぜ?: 現代のディスプレイは横長。下に置くと縦のスペースが狭くなるが、左なら影響が少ない
C2. Finder を使いやすくする
何が変わる? ファイルの拡張子(.pdf, .xlsx など)が表示され、現在のフォルダの場所もわかるようになります。
設定手順:
(1) 拡張子を表示:
- Finder を開く → メニューバー「Finder」→「設定…」
- 「詳細(Advanced)」タブ
- 「すべてのファイル名拡張子を表示」→ ON
(2) パスバーを表示:
- Finder を開いた状態で、メニューバー「表示」→「パスバーを表示」
- ショートカット:
⌥ + ⌘ + P
(3) ステータスバーを表示:
- メニューバー「表示」→「ステータスバーを表示」
- ショートカット:
⌘ + /
C3. Mission Control の自動並べ替えをOFFにする
何が変わる? 仮想デスクトップ(スペース)の順番が固定されます。
設定手順:
- → システム設定 →「デスクトップと Dock」
- 「Mission Control」セクション
- 「最新の使用状況に基づいて操作スペースを自動的に並べ替える」→ OFF
- なぜ?: ON だと「1番目はブラウザ、2番目はエディタ」と整理しても勝手に順番が変わる
C4. FileVault(ディスク暗号化)を有効にする
何が変わる? Mac の内蔵ストレージが暗号化されます。万が一 Mac を紛失しても、パスワードなしではデータにアクセスできません。
設定手順:
- → システム設定 →「プライバシーとセキュリティ(Privacy & Security)」
- 「FileVault」セクション →「オンにする…」
- 回復キーの保管方法を選ぶ(iCloud アカウント推奨)
- なぜ?: Apple Silicon Mac では FileVault のパフォーマンス影響がほぼゼロ。有効にしない理由がない
- 注意: 回復キーは 必ず安全な場所に保管 すること
C5. ファイアウォールを有効にする
何が変わる? 外部からの不正なネットワーク接続をブロックします。
設定手順:
- → システム設定 →「ネットワーク(Network)」→「ファイアウォール」
- スイッチを ON
D. ウィンドウ管理・生産性
D1. Rectangle をインストールする
何が変わる? キーボードショートカットでウィンドウを画面の左半分・右半分にピッタリ配置できます。
なぜ macOS 標準のタイリングではなく Rectangle?
macOS Sequoia には OS 標準のウィンドウタイリング機能がありますが、cmux(後で導入するターミナルツール)など一部のアプリと 干渉する ことがあります。Rectangle はこの問題が起きず、ショートカットも直感的です。
インストール手順:
brew install --cask rectangle
まだ Homebrew(
brewコマンド)をインストールしていない場合は、Phase 2 でインストールしてから戻ってきても OK です。その場合、公式サイト(https://rectangleapp.com/)から直接ダウンロードもできます。
初期設定:
- Rectangle を起動すると、アクセシビリティの許可を求められるので「許可」
- 「ログイン時に起動」を ON にする
よく使うショートカット:
| ショートカット | 動作 |
|---|---|
⌃ + ⌥ + ← | 画面左半分 |
⌃ + ⌥ + → | 画面右半分 |
⌃ + ⌥ + ↑ | 画面上半分 |
⌃ + ⌥ + ↓ | 画面下半分 |
⌃ + ⌥ + Enter | フルスクリーン |
⌃ + ⌥ + C | 画面中央 |
D2. スクリーンショットの保存先を変更する
何が変わる? デフォルトではスクリーンショットがデスクトップに保存され、どんどん散らかります。専用フォルダに変更しましょう。
設定手順:
⌘ + Shift + 5でスクリーンショットツールバーを表示- 「オプション」→「保存先」で好みの場所を選ぶ
または、ターミナルで:
mkdir -p ~/Pictures/Screenshots
defaults write com.apple.screencapture location -string "~/Pictures/Screenshots"
killall SystemUIServer
D3. Raycast をインストールする
何が変わる?
⌘ + Spaceで起動するランチャーがパワフルになります。アプリ起動だけでなく、クリップボード履歴、計算機、ファイル検索が一つのインターフェースで使えます。
Raycast は Mac 用の Spotlight 代替ランチャー(無料)です。
インストール手順:
brew install --cask raycast
Homebrew 未導入の場合は https://www.raycast.com/ から直接ダウンロードも可。
初期設定:
- インストール後、
⌘ + Spaceを Raycast に割り当てるか聞かれるので「Yes」 - これで Spotlight の代わりに Raycast が起動する
便利な機能:
- クリップボード履歴: 過去にコピーしたテキストを一覧から選べる
- ウィンドウ管理: Raycast 内からウィンドウを配置
- スニペット: よく使うテキストを展開
- 計算機: ランチャーに直接数式を入力
D4. Finder で隠しファイルを表示する
何が変わる?
.gitignore、.envなど、ドットで始まるファイルが Finder に表示されます。
操作: Finder を開いた状態で ⌘ + Shift + .(ピリオド)
これだけです。もう一度押すと非表示に戻ります。
Phase 2: 開発ツールのインストール
ここからが本番です。上から順番に進めてください。
ターミナルの開き方:
⌘ + Space→「ターミナル」と入力 → Enter ターミナルとは、キーボードでコマンド(命令文)を打ってパソコンを操作するアプリです。コマンドをコピー&ペーストするだけで OK です。
前提: この Phase は Apple Silicon Mac(M1/M2/M3/M4 チップ搭載) を前提としています。Intel Mac の場合、一部コマンドが異なります。
2-1. Xcode Command Line Tools をインストールする
何が変わる? プログラミングに必要な基本ツール(Git、コンパイラなど)がインストールされます。
xcode-select --install
ダイアログが表示されたら「インストール」をクリック。数分〜十数分かかります。
確認:
xcode-select -p
/Library/Developer/CommandLineTools と表示されれば OK。
2-2. Homebrew をインストールする
Homebrew(ホームブルー)は Mac 用の パッケージマネージャー です。ソフトウェアをコマンド1つでインストール・管理できます。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
インストール後、画面に表示される指示に従ってパスを通します:
# Apple Silicon Mac (M1/M2/M3/M4) の場合:
echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"' >> ~/.zprofile
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"
確認:
brew --version
「パスを通す」 とは、コマンド名だけで実行できるように設定することです。これをしないと
brewと打っても「そんなコマンドは知らない」と言われます。
2-3. GitHub アカウントの作成
GitHub(ギットハブ) とは、プログラムのソースコードをインターネット上に保存・共有できるサービスです。チーム開発の事実上の標準です。
アカウント作成手順:
- https://github.com/ にアクセス
- 「Sign up」をクリック
- メールアドレス、パスワード、ユーザー名を入力
- メールで届く認証コードを入力して完了
ユーザー名のコツ: 仕事で使っても恥ずかしくない名前にしましょう。このユーザー名は公開されます。
作成したら: 管理者(セットアップ担当者)にユーザー名を メール で連絡してください(この時点ではまだ Slack に参加していない場合があるため)。GitHub の組織(ms9inc)に招待してもらえます。
2-4. GitHub CLI をインストールする(HTTPS認証)
GitHub CLI は、GitHub をターミナルから操作するための公式ツールです。ブラウザ認証だけで GitHub との接続が完了するので、SSH 鍵の生成・登録といった複雑な手順が不要です。
インストール:
brew install gh
認証:
gh auth login
対話形式で以下を聞かれます:
- What account do you want to log into? →
GitHub.com - What is your preferred protocol for Git operations? →
HTTPS - Authenticate Git with your GitHub credentials? →
Yes - How would you like to authenticate GitHub CLI? →
Login with a web browser
ブラウザが開くので、GitHub にログインして認証コードを入力すれば完了です。
確認:
gh auth status
Logged in to github.com と表示されれば OK。
2-5. Git の初期設定をする
Git(ギット) とは、ファイルの変更履歴を記録・管理するツールです。「3日前の状態に戻したい」「誰がこの行を変えたか知りたい」ができます。
# あなたの名前(GitHub に表示される名前)
git config --global user.name "Your Name"
# あなたのメールアドレス(GitHub に登録したもの)
git config --global user.email "your.email@example.com"
# デフォルトのブランチ名を main にする
git config --global init.defaultBranch main
# 改行コードの自動変換(Mac では input が推奨)
git config --global core.autocrlf input
"Your Name"と"your.email@example.com"は自分の情報に書き換えてください。
確認:
git config --global --list
2-6. グローバル .gitignore を設定する
何が変わる? Mac 固有の不要ファイル(
.DS_Storeなど)が、すべての Git リポジトリで自動的に無視されます。
cat << 'EOF' > ~/.gitignore_global
# macOS
.DS_Store
.AppleDouble
.LSOverride
._*
.Spotlight-V100
.Trashes
# IDE
.idea/
.vscode/
*.swp
*.swo
# 環境変数・機密情報
.env
.env.local
EOF
git config --global core.excludesFile ~/.gitignore_global
2-7. Node.js をインストールする
Node.js は JavaScript の実行環境です。Claude Code をはじめ、多くの開発ツールが Node.js を必要とします。
brew install node
確認:
node --version
v22.x.x のようにバージョンが表示されれば OK。
2-8. cmux をインストールする — Claude Code 統合ターミナル
ターミナル とは、コマンドを打ち込んでパソコンを操作するアプリです。Mac には標準でターミナルが入っていますが、ここでは cmux というより高機能なターミナルをインストールします。
なぜ cmux?
- Claude Code との深い統合: Claude Code がブラウザを操作したり(
cmux browser)、画面を分割したりできる - ワークスペース管理: 複数プロジェクトを切り替えやすい
- MS9 で標準的に使われているターミナル
インストール:
brew install --cask cmux
初回起動:
- Launchpad(アプリ一覧)または Finder の「アプリケーション」から cmux を起動
- 初回セットアップの画面が表示されるので、指示に従って進める
以降のコマンド操作は、Mac 標準のターミナルではなく cmux で行うことをおすすめします。
2-9. PlemolJP Console NF フォントをインストールする
プログラミングフォント とは、コードが読みやすいように設計された等幅フォント(すべての文字が同じ幅のフォント)です。
0(ゼロ)とO(オー)が区別しやすいなどの工夫がされています。
PlemolJP Console NF は日本語対応のプログラミングフォントです。
インストール:
brew install --cask font-plemol-jp-console-nf
このフォントは cmux や Cursor のエディタ設定で指定します。フォント名は
PlemolJP Console NFです。
2-10. Dia をインストールする — AI ブラウザ
Dia は AI が組み込まれた新しいブラウザです。見ているページの内容を AI が理解して、質問に答えたり要約してくれます。
インストール手順:
- https://diabrowser.com/ をブラウザで開く
- 「Download」をクリック
- ダウンロードされた
.dmgファイルを開く - Dia のアイコンを「Applications」フォルダにドラッグ&ドロップ
招待リンクが必要な場合は、管理者に確認してください。
Phase 3: MS9 固有のセットアップ
ここから先は、管理者から 1Password の招待を受けている必要があります。 まだ招待メールが届いていない場合は、管理者に連絡してください。
1Password Gate — ここが合流ポイント
MS9 では、パスワードや API キーなどの機密情報を 1Password(パスワードマネージャー)で一元管理しています。以降のステップでは 1Password から認証情報を取得するため、ここでセットアップが必要です。
1Password 招待の受諾:
- 管理者から届いた招待メールのリンクをクリック
- 1Password アカウントを作成(またはログイン)
- ms9-shared vault(共有の保管庫)へのアクセスが付与されていることを確認
1Password CLI のインストール:
brew install 1password-cli
サインイン:
op signin
ブラウザまたは 1Password アプリで認証が求められます。
確認:
op vault list
ms9-shared が一覧に表示されれば OK。
Cursor をインストール・ログインする
Cursor は、VS Code(世界で最も人気のあるコードエディタ)をベースに AI 機能を統合したエディタです。コードの補完・修正・生成を AI がリアルタイムで手伝ってくれます。
インストール:
brew install --cask cursor
初回起動:
- Launchpad から Cursor を起動
- 初回起動時に VS Code の設定をインポートするか聞かれます → 初めての人は「Skip」
Cursor へのログイン:
MS9 では Cursor のアカウントを共有しています。1Password から認証情報を取得してログインします。
# メールアドレスを確認
op read "op://ms9-shared/Cursor Account/username"
# パスワードを確認
op read "op://ms9-shared/Cursor Account/password"
表示されたメールアドレスとパスワードで Cursor にログインしてください。
op readコマンド は、1Password に保存されている値を安全に読み出すコマンドです。パスワードを平文でメモしたり、チャットに貼ったりする必要がありません。
Shell Command のインストール:
- Cursor で
⌘ + Shift + P→ 「Shell Command: Install ‘cursor’ command」 - これで、ターミナルから
cursor .でフォルダを Cursor で開けるようになります
リポジトリをクローンする
リポジトリ とは、プロジェクトのファイル一式を管理する「倉庫」です。GitHub 上のリポジトリを自分のパソコンにコピーすることを クローン(clone) と言います。
# コードを置くフォルダを作る
mkdir -p ~/src/ms9inc
# MS9 のメインリポジトリをクローン
gh repo clone ms9inc/ms9inc-biz ~/src/ms9inc/ms9inc-biz
gh repo cloneは GitHub CLI のコマンドです。Phase 2 でセットアップした HTTPS 認証が自動で使われます。
# クローンしたフォルダに移動
cd ~/src/ms9inc/ms9inc-biz
# Cursor で開く
cursor .
.env を構築する
.envファイル とは、API キーやパスワードなどの機密情報をまとめた設定ファイルです。Git にはコミットしない(.gitignoreで除外されている)ため、各自のパソコンで生成する必要があります。
MS9 では .env.tpl(テンプレートファイル)と 1Password CLI を使って、安全に .env を生成します。
# ms9inc-biz リポジトリのルートで実行
cd ~/src/ms9inc/ms9inc-biz
# 1Password から値を注入して .env を生成
op inject -i .env.tpl -o .env --cache=false
--cache=falseは必須です。省略するとキャッシュされた古い値が使われる場合があります。
アプリ用のシンボリックリンクを確認:
各アプリ(apps/ 配下)は .env.local というファイル名で環境変数を読み込みます。通常はリポジトリに既にシンボリックリンク(ショートカットのようなもの)が含まれているため、確認だけで OK です。
# リンクが存在することを確認(矢印 -> で .env を指していれば OK)
ls -la apps/issues-app/.env.local
表示が
apps/issues-app/.env.local -> ../../.envのようになっていれば正常です。もし「No such file」と表示される場合は、管理者に確認してください。
Claude Code をインストール・ログインする
Claude Code はターミナルで動く AI コーディングエージェントです。ファイルの読み書き、コマンド実行、Git 操作まで、開発に必要な操作を AI が直接行えます。
インストール:
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
npmは Node.js に付属するパッケージマネージャーです。-gは「グローバル(どこからでも使えるように)」の意味。
cc エイリアスの設定:
claude と毎回打つのは長いので、cc という短縮コマンドを設定します:
echo 'alias cc="claude"' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc
エイリアス とは「別名」です。
ccと打つだけでclaudeコマンドが実行されます。
ログイン:
cc
初回起動時に認証画面が表示されます。MS9 では共有アカウントでログインします。
# ログイン情報を確認
op read "op://ms9-shared/Claude Code Login/username"
op read "op://ms9-shared/Claude Code Login/password"
表示されたメールアドレスとパスワードで Anthropic にログインしてください。
認証方法が OAuth(ブラウザ認証)の場合は、ブラウザの指示に従ってください。詳細は管理者に確認してください。
Typeless をインストール・ログインする
Typeless(タイプレス) は、話した言葉を高精度でテキストに変換する AI 音声入力アプリです。
なぜ音声入力?
AI に指示を出すスタイルの開発では、「このファイルを読んで、こういう修正をして」といった自然言語の指示を書きます。キーボードで長文を打つより、話して入力するほうが圧倒的に速いです。
インストール:
- https://www.typeless.com/ にアクセス
- 「Download for Mac」をクリック
- インストールして起動
- マイクのアクセス許可を求められたら「OK」
ログイン:
# ログイン情報を確認
op read "op://ms9-shared/Typeless Account/username"
op read "op://ms9-shared/Typeless Account/password"
表示されたメールアドレスとパスワードでログインしてください。
注意: Typeless のログイン時に 認証コード がメールアドレスに届く場合があります。共有アカウントのメール受信先は管理者に確認してください。
Phase 4: ユーザー辞書セットアップ
macOS の「テキスト置換」に登録しておくと、短いキーワードを打つだけで定型文が展開されます。AI への指示出しが劇的に速くなります。
この Phase では Claude Code を使って一括セットアップします。
手順
- cmux を開く
- リポジトリのルートに移動:
cd ~/src/ms9inc/ms9inc-biz - Claude Code を起動:
cc - 以下のプロンプトをコピーして貼り付け:
macOS のユーザー辞書(テキスト置換)に以下のエントリを登録してください。
1つずつ確認を取りながら進めてください。
【カテゴリ A: AIプロンプト(短文)】
| shortcut | phrase |
|----------|--------|
| じ | 時間をいくらかけてもいいです。回答を焦らないでください。回答の品質を優先してください。 |
| しつもん | 良いアウトプットを出すために私に聞きたいことを3つ絞って質問をしてください。質問は1つずつ行って進めてください。 |
| し | 入社したての新卒社会人でもわかるように、専門用語は解説しながら説明して。 |
| ちゅ | 中学生でもわかるように簡単に説明してください。 |
| げいごう | 迎合せず、とはいえ批判的にもなりすぎず、忌憚のない意見をください。 |
| もっと | もっとよくできるところTop3を、改善案とともに提案して。 |
| か | 不明点があれば、ユーザーに必ず確認してください。 |
| さぎょう | 作業はまだしないでください。 |
| け | 計画を立ててください。 |
| げ | 原因の仮説を立ててください。 |
| ふぃ | フィードバックしていきます。 |
| ゆうせん | 優先度がハイとミディアムのものは修正をし、再度レビューをもらってください。指摘がなくなるまでこれを繰り返してください。 |
| ごーる | このゴールに向かって、一緒に考えてください。 |
| や | # やってほしいこと |
【カテゴリ B: ビジネス効率化】
| shortcut | phrase |
|----------|--------|
| し | 承知しました。 |
| りょ | 了解です |
| あ | ありがとうございます |
| k | 株式会社 |
| k | 【】 |
| ま | ◎ |
| し | ■ |
| す | スプレッドシート |
| み | ミーティング |
| そ | So What? |
| わ | Why so? |
【カテゴリ C: パーソナライズ([要カスタマイズ] は質問して埋めてください)】
| shortcut | phrase |
|----------|--------|
| お | お世話になっております、[あなたの名前]です。 |
| よ | よろしくお願いします。 |
| あど | [あなたのメールアドレス] |
| じゅ | [あなたの住所] |
| ばんごう | [あなたの電話番号] |
| え | [あなたの会社名] |
| (苗字よみ) | [あなたの苗字] |
| (名前よみ) | [あなたの名前] |
重複する shortcut(「し」「k」)は両方登録してください。
plist ファイルを生成して、macOS にインポートする手順を案内してください。
Claude Code があなたに質問しながらユーザー辞書を一括セットアップしてくれます。
登録される辞書の概要:
| カテゴリ | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| A. AIプロンプト | AI への指示を高速入力 | 「じ」→「時間をいくらかけてもいいです。回答の品質を優先してください。」 |
| B. ビジネス定型 | 定型文や記号の即入力 | 「あ」→「ありがとうございます」 |
| C. パーソナライズ | 個人情報の即入力(要カスタマイズ) | 「あど」→ あなたのメールアドレス |
Phase 5: 完了確認
すべての Phase を終えたら、以下のチェックリストで確認しましょう。
完了チェックリスト
| # | 項目 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 1 | macOS が最新バージョン | → システム設定 → ソフトウェアアップデート |
| 2 | トラックパッド(タップクリック、3本指ドラッグ)が動作する | 軽くタップしてクリック、3本指でドラッグ |
| 3 | キーリピートが速い | 任意のキーを長押しして高速連打されること |
| 4 | Dock が左配置・自動非表示 | 画面左端にカーソルを持っていくと Dock が出る |
| 5 | FileVault が有効 | システム設定 → プライバシーとセキュリティ → FileVault |
| 6 | Rectangle が動作する | ⌃ + ⌥ + ← でウィンドウが左半分に |
| 7 | Raycast が ⌘ + Space で起動する | ⌘ + Space を押す |
| 8 | brew --version が動作する | ターミナルで実行 |
| 9 | gh auth status でログイン済み | ターミナルで実行 |
| 10 | git config --global user.name に自分の名前 | ターミナルで実行 |
| 11 | Cursor でリポジトリが開ける | cursor ~/src/ms9inc/ms9inc-biz |
| 12 | cc で Claude Code が起動する | cmux で cc と入力 |
| 13 | Typeless で音声入力ができる | Typeless を起動してマイクに話す |
| 14 | ユーザー辞書が動作する | テキスト入力欄で「じ」と入力して変換 |
完了報告
チェックリストがすべて OK になったら、管理者に 完了を報告 してください。Slack で一言「環境構築完了しました!」と送るだけで OK です。
次のステップ: 発展編
この記事では「必ずやるべきこと」に絞りました。仕事を始めて余裕ができたら、発展編 でさらに Mac を使いこなす設定を紹介しています:
- macOS 応用設定(ダークモード、Night Shift、集中モード、defaults write コマンド群)
- Spaces(仮想デスクトップ)の設計
- AI ツールのコスト比較
- ユーザー辞書の応用(長文プロンプト、開発者向けボーナス辞書)
発展編はこちら — macOS 応用設定、AI ツールの使い分け、ユーザー辞書の応用を紹介しています。
困ったときは
- コマンドでエラーが出た: エラーメッセージを Claude Code(
cc)に貼り付けて聞いてみましょう。大抵のエラーは AI が解決方法を教えてくれます - 1Password 関連で困った: 管理者に連絡してください
- この記事の内容に問題を見つけた: 管理者または
#generalチャンネルで報告してください