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Claude Code の Plan モードから「clear context」が消えた理由と復元方法

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Claude Code の Plan モードから「clear context」が消えた理由と復元方法

この記事は Claude Code v2.1.81(2026-03-20 リリース)時点の情報に基づいています。今後のアップデートで挙動が変わる可能性があります。

はじめに

いつも通り Claude Code の Plan モードで計画を承認しようとしたとき、選択肢の数が減っていることに気づいた。「あれ、“Yes, clear context and auto-accept edits” がない」。Plan モード承認後にコンテキスト(AIが会話中に保持している情報)を自動でクリアしてから実装に進む、手放せなくなっていた機能だ。

結論から言うと、v2.1.81(2026-03-20 リリース)で「clear context」を含む選択肢がデフォルト非表示になった。機能が削除されたわけではなく、設定で復元できる。この記事では、何が変わったのか・なぜ変わったのか・どう復元するかを解説する。


何が変わったのか

v2.1.81(2026年3月20日リリース)で、Plan モード承認時の選択肢が変わった。

変更前(〜v2.1.80)

❯ 1. Yes, clear context and auto-accept edits
  2. Yes, clear context and manually approve edits
  3. Yes, auto-accept edits
  4. Yes, manually approve edits
  5. Type here to tell Claude what to change

変更後(v2.1.81〜)

❯ 1. Yes, and manually approve edits
  2. Yes, auto-accept edits
  3. Type here to tell Claude what to change

「clear context」を含む2つの選択肢(1番と2番)が消え、5つから3つに減った。「clear context and auto-accept edits」は、承認と同時にコンテキストをクリアして自動実装まで走らせるワンショット操作として人気があった。

機能自体は削除されておらず、設定ファイルに1行追加するだけで復元できる(後述)。


なぜ変わったのか

この変更の背景には、約3ヶ月にわたるユーザーからの問題報告がある。

機能追加当初の意図

「clear context」が Plan モードの第一選択肢として追加されたのは2026年1月のことだ。Claude Code の開発者である Boris Cherny が「plan adherence(計画への忠実度)が大幅に改善する」とアナウンスした。計画段階の会話をクリアしてから実装に入ることで、AIが計画通りに動く精度が上がるという効果は本物だった。

ユーザーからの問題報告

しかし、第一選択肢として配置されたことで、別の問題が浮上した。GitHub の Issue トラッカーには複数の報告が集まった。

  • Issue #25734: “Clear context and implement as default is destructive” — Enter を勢いよく押すだけでコンテキストが消える
  • Issue #18878: “Allow configuring or disabling clear context default” — 設定でオフにできるようにしてほしい
  • Issue #20166: “Reset context and implement option can cause loss of important context” — 重要なコンテキストが失われることがある

共通する問題意識は「不可逆な操作がデフォルト第一選択肢にある」ことへの不安だ。コンテキストは一度クリアすると元に戻せない。うっかり Enter を押しただけで、丁寧に積み上げてきた会話の履歴が消える。そのリスクを許容できないユーザーが多かった。

対応の流れ

2026年1〜2月にかけて関連 Issue が整理され、3月20日の v2.1.81 で「clear context」オプションがデフォルト非表示になる形で決着した。

この変更から得られる教訓がある。どれだけ便利な機能であっても、不可逆な操作をデフォルトの第一選択肢に置くと事故が起きる。破壊的な操作はオプトイン(明示的に有効にする形)にすべきだということを、この件はよく示している。


復元する方法

「clear context」を復元したい場合は、settings.json に以下を追加する。

{
  "showClearContextOnPlanAccept": true
}

settings.json の3つのスコープ

ファイルスコープGit管理用途
~/.claude/settings.jsonグローバル対象外個人の全プロジェクト共通
.claude/settings.jsonプロジェクトコミット対象チーム共有
.claude/settings.local.jsonプロジェクト.gitignore個人のプロジェクト固有

自分だけが使いたい場合は ~/.claude/settings.json(グローバル設定)が最もシンプルだ。チーム全員に適用したい場合は .claude/settings.json をプロジェクトにコミットする。

設定の追加手順

ファイルがすでに存在する場合は、既存の内容に showClearContextOnPlanAccept を追加する形でマージすること。ファイルごと上書きすると他の設定が消えるので注意。

既存の設定がある場合の例:

{
  "permissions": {
    "defaultMode": "plan"
  },
  "showClearContextOnPlanAccept": true
}

設定の反映は、セッションを再起動することで確実に適用される。


clear context を使わない場合の代替手段

「clear context」をデフォルト非表示のままにしておくなら、手動でコンテキストを操作するコマンドを覚えておくと便利だ。

  • /compact — コンテキストを圧縮する。会話の要点を保ちつつコンテキストウィンドウの使用量を減らせる。長時間作業で膨らんできたタイミングで使うのが効果的だ
  • /clear — コンテキストを完全にクリアする。新しいタスクを始めるときや、前の会話の影響を完全に排除したいときに使う

手動操作の利点は「いつクリアするかを自分で選べる」点だ。自動クリアと違い、大事なコンテキストが残っていると判断したときは温存できる。

Plan モードで承認するたびに必ず新鮮な状態で実装を始めたいなら設定を復元。状況に応じて判断したいなら手動操作。自分のワークフローに合うほうを選んでみてほしい。


既存記事の補足

以前書いた「AIとの対話術 — コンテキスト管理の実践」では、Plan モード承認時に自動でコンテキストがクリアされることを前提に説明していた。その挙動は v2.1.81 からデフォルトではなくなった。

ただし、記事の本質——セルフコンテインドプラン(それ単体で完結する計画の書き方)やコンテキストのHP管理という考え方——は何も変わっていない。むしろ「クリアするかどうかを自分で選べるようになった」ことで、コンテキストを意識的に管理するスキルの重要性は変わらないまま、柔軟性が増した。


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